
更新日:9月15日
東京都ではエアコン購入助成を実施している。
これは、熱中症対策と省エネ対策のためである。自宅にエアコンが無いか、あっても故障や不調であるか、旧式のため電力消費量が多いか、いずれかの条件で購入費の助成を実施している。
また、省エネ型でないエアコンは安価ではあるが、消費電力の問題からいずれ販売できなくなりそうだと言われて、安価なエアコンが欲しければ駆け込み購入するしかないと言われている。
それらの事情も考慮して、東京都は、まだ使えるといって旧式エアコンを所持している人達に、購入費の助成を行うことにしたのだ。
もちろん条件として所得制限がある。
東京都狛江市は2026年に東京都の助成とは別に市として購入費の助成を実施した。
ところが、広報が不十分であったため知らない人たちが大勢いた。それで狛江市役所の福祉相談課が市民に広報チラシを配布した。この夏、期限を延長するということだった。

これを見て、条件が合う市民が市役所に申請したところ、役所の同課がひどい対応をしていた。
この実施は同年の4月からであった。ところが、市内の電機販売店に知らせが届いたのは同月の20日であった。だから4月に東京都の助成に基づいて購入した市民は、販売店が狛江市の助成について知らなかったので、購入した市民は市の助成の方を受けられなかった。都の助成と併用する制度であるというのに。明らかに狛江市役所の落ち度である。
もちろん、4月前に購入してしまった狛江市民もいる。これも市による広報の不十分である。既に都が助成を実施しているから購入した人もいるのだから。しかし特に問題なのは市で実施した4月以降のことである。「4月1に施行」と定められているのに、申し込みは5月1日だから、4月に申し込んだ市民は駄目だし、知らなかった販売店も仕方ない、と行政の不手際に起因することを正当化している。
狛江市が配布した広報チラシには「一度購入・支払いをした後に助成申請を行う『償還払い』の方法もあります。」の記述がある。
そこで、4月に購入した市民が申請してみた。要件がすべて揃っているけれど、この助成が実施される直前に、東京都の助成制度を利用して既に購入と取付をしていた。それでも、このチラシにある記述のとおり販売業者に対して償還払いができることであるなら、これを援用して市民として申請しても良いはずだろうと考えのことだった。制度の趣旨から当然のことだ。
ところが、同課は「事前申込」が無いと絶対に駄目であると拒絶する。
なぜなら、要件が揃っていても、すでに購入と取付を済ませていたら、要件の一つであるエアコンの不所持・故障または旧式であることが確認できないからであるとのことであった。
それなら東京都と同じ要件であるから、都の助成を利用しての購入・取付であれば、その確認が容易である。業者から東京都に申請しているし、そのさい証拠として販売店と取付業者の双方がエアコンの型と製造取付の年月日を撮影している。
ところが、この指摘に対して、担当部署の狛江市役所福祉相談課は、最初の状態が確認ができないから駄目だと今言ったばかりなのに、それを慌てて取り消すと言い、とにかく駄目なものは駄目だと頑なであった。
ここまで拒絶する根拠は何なのか。
法律であれば遡及効は不可であるが、本件は事情ある一部の者に対する配慮である。にも関わらず柔軟性のある対応を拒み熱中症か経済的圧迫かを強いる結果になることを正当化するほどの根拠を同課に問いただしたところ、今度は広報を充分にしていると言い出した。なら、あのチラシを作成して配布したのはなぜか。
また、同課で確認しないと駄目だと決まっている根拠として市の「要項」を持ち出した。要項とは大雑把な概要であり、詳細な規則ではない。だから厳格なものではなく根拠にならない。
もう一つ問題なのは、市役所のホームページで告知したと言っていることだ。
なにより福祉対策に自己責任論を持ち出し、自分で気づかないのが悪いと言って健康と生活に関わることで切り捨てをして良いはずがない。
また、高齢者の中にはインターネットでホームページを見ることが無い人がまだまだいる。チラシにしても、申請はQRコードからスマホでするようになっている。持ってないので電話をかけたと言っている女性もいた。
それ以前に、狛江市の紙の広報も問題だった。小さく載っているだけで、これでは広報が徹底していないと議会でも議員が質問で取り上げたことがあった。しかも、これを各世帯に全戸配布しているという建前だが、届かないことが多く、苦情が市役所に寄せられている。それはいい加減に配布しているからで、そのため例えば自治会に丸投げすると陰険な自治会役員が仲の悪い人や気に入らない人の家庭には配布しないということが横行している。これを市役所に対策を求めても一向に改善しない。
これでも狛江市役所は、広報を見逃す市民が悪いと言う。なら、繰り返しなるが、なぜ後からチラシを配布したのか。
そこでもう一つ明らかになった事実がある。
この人もチラシで始めて知ったそうだが、その完全に要件を満たした高齢者の女性が申請したところ、市役所の福祉相談課の役人が来宅し、エアコンを調べて、古いけれどまだ使えるから駄目だと言われたのだ。何を言っているのか。旧式だと省エネの点で難があるから、まだ使えると言っている人たちに買い替えを促進するため助成することになったのに。
その人は、規定の製造年より前のものだったから条件に合っているはずなのに変だと思ったけど拒絶されたので諦めてしまった。そして、同じようなことだった人が他にもいるのではないかと言っていた。高齢の女性だから間違えた可能性が完全に排除できないが、しかし、かなり具体的に数字を言っていた。それに、ほんとうに型の問題なら、製造年を見て該当するかを確認するだけのはずだ。型が新しいけれど故障しているならメーカーに修理の依頼をするものだから。それなのに、なぜ市の職員が来てエアコンを動かして見るなんて的外れなことをするのか。いろいろと市の職員の対応には疑問がある。
とにかく市役所の職員の対応が陰険である。
この嫌なことをするために、東京都と業者が確認していても、狛江市の福祉相談課が直接確認するのでないと駄目だと言っているのではないか。
これについて狛江市議会議員などに訊いてみたところ、予算はあるのに何故かケチケチしている実態があると言う。どういうことか。担当の役人たちが単純に意地悪をして悦に入っているだけなのだろうか。
これについて市役所の福祉相談課では、対応に出た女性が非正規職員だったので良く解っておらず誤解を招く話をしてしまったと言う。それでも、誤解した市民が悪いということだ。
この問題は、いずれ行政不服審査あるいは国家賠償請求訴訟になることだろう。
もちろん狛江市長の責任でもある。再選された松原市長は、特に失政がなく、そのうえ選挙の対立候補が八十歳近い婆さんと二十代の若造だったから野党にやる気が無かった、ということで再選されたけれど、今その姿勢が問われている。


